夏コミ告知

コミックマーケット92二日目8/12(土)東X03a「AsaiBombClub」
新刊『…AND JUSTICE FOR ALL』武装欅本。A5サイズ・44ページ。
新刊『強く儚い者たち』「命は美しい」本。A5サイズ・44ページ。
新刊『ゆかのすけとのりたろうのレコメン!20170403〜20170731』レコメン本。B6サイズ・28ページ。
準新刊『世界はそれを愛と呼ぶんだぜ』徳誰本。A5サイズ・40ページ。
既刊『Lust Summer Of Love』サイマジョ本。A5サイズ・32ページ。
委託・新刊(かきかき団)。



堀辰雄『風立ちぬ』

それらの日々に於ける唯一の出来事と云えば、彼女がときおり熱を出すこと位だった。それは彼女の体をじりじり衰えさせて行くものにちがいなかった。が、私達はそういう日は、いつもと少しも変らない日課の魅力を、もっと細心に、もっと緩慢に、あたかも禁断の果実の味をこっそり偸みでもするように味わおうと試みたので、私達のいくぶん死の味のする生の幸福はその時は一そう完全に保たれた程だった。

欅坂46「不協和音」全国握手会@幕張メッセ

宇都宮8:07→8:24自治医大8:36→9:53赤羽9:58→10:17東京10:33→11:03海浜幕張
今回もミニライブ入場まではスムーズだったけどミニライブ終了後の規制退場からは待機時間が多かった。握手は三回とも菅井さんに集中。
一回目:アンバサダー就任おめでとうございますと。頑馬力イラストこっちから振る前に気付いてくれて嬉しかった。

二回目:サラブレッド〜って振ってがんばれっと〜って返してもらうってのやりたかったけど俺にはその力はなかった。

三回目:最後だからレコメンの「へーかーい!」てのやってもらおうと思ってたんだけど二回目の時点でもう疲れてそうに見えたのではばかられてしまった。なので今日はありがとうございました、楽しかったです、と言ったら「お気を付けて」と返してくれて、こういうところがいいんだよなあと思った。
尚ペアの影山さんとは何話すかなーと悩んでたんだけどそもそも数秒だし、一回目:はじめまして、二回目:スペシャリストがんばってねみたいなこと(ブログに書いてたから)、三回目は菅井さんの方が終わって放心してたらボンヤリしてしまった、申し訳ない。
翌日も乃木坂全握が控えているので早々に退散(といってもこの時点でもう18時過ぎてたかな?)。家でゆっくりレポ描いてる時間ないなと思ったので駅で電車の待ち時間にザザッとメモ描き。

浅田次郎選『翳りゆく時間』

山田詠美『天国の右の手』

淳士は眼鏡を外して目頭を指で押さえた。
「目が疲れた。外国に来ると色彩が多過ぎるように感じるよ」
「それがほんとなのよ。東京では誰もが色弱になるわ」
「そうでもないよ。きみが、ぼくの視界に飛び込んで来ると、いつもこんなふうに感じる」

GirlsloveFestival20@蒲田pio

asaibomb2017-06-04

このイベントは昼12時開場なのでゆっくり行ける、と思っていたが、予定してた電車より一本早いのに乗れたラッキーと思ったらそれだと乗り換え一つ多くなること失念して危うく遅刻しそうになるという。なんとか開場時間ギリギリには入場し準備。
今回はHARUまでの既刊を持ち込みつつ、#SUGAHABUを軽くまとめたコピー誌を新刊として用意。つーさんも新刊作ったってことで委託。小規模イベントにしては新作も準備できてよかった。Pio一階フロアを埋め尽くしたスペースは程よく賑わい、本も見ていただけて感謝。お隣のくにおさんとゆったり話せたり、HARUシティの時にお会いした方も来て下さったり、久し振りの方にもお会いできたり、まったり楽しめた。
あと、#徳誰円盤カウントダウンが発売直前になっていたので会場にコピー用紙持ってってラフ兼下描き進められてよかった。
開場2時間位で新刊コピー誌は完売、既刊は少々残し。ゆったりしつつそれなりの人出で楽しい時間が過ごせた。次回は秋、10/8(日)シティSPARK10/9(月・祝)GLfesと連日なので出るとしたらどちらかかな。

松本清張『神と野獣の日』

評論家は、この事態について書きはじめた。もとより、その論文が水爆の爆発と同時に灰になることは承知していたが、彼は書かずにはいられなかった。このときほどその評論家は、仲間ぼめや義理づくの八百長や、自己顕示を放擲したことはなかった。彼は、今こそ自分のために論文を書いていた。
いや、書くことによって彼は自分の発狂を防ごうとしていた。彼はその論文の中に、今まで蓄積していたあらゆる哲学者や思想家の言葉を思いだしてちりばめた。しかし、精神の平衡を失った彼の論理は、よく読んでみると、日ごろに似合わず--いや、日ごろでも多少そうだったが--支離滅裂であった。

人間には、それぞれの生き方があった。絶望とわかったとき、その仕事に打ちこむことで、すべての恐怖を忘れようとする一群もいた。あるいは、そのことによって、発狂を防ごうというつもりでもある。
絵描きは新しい制作にかかっていた。屋内に残っている画家は、気に入った壺に花を入れて、克明にデッサンからはじめていた。屋外に出た画家は最期の東京を写生していた。カンバスにていねいに下図をとり、チューブをパレットに撒いたが、おそらく、その下塗りが終わるか終わらないうちに、彼自身も芸術も断絶するにちがいなかった。
しかし、絵描きはコンテを動かし、チューブを塗りつけていた。
詩人は、人類最期の詩を作っていた。
学者はおびただしい蔵書の中に埋もれて、日ごろ読み残していた本を手当たりしだいに出して読みふけっていた。彼は、読んでいるうちに新しい学説の着想を得たので、すぐにそれをメモにとった。異常心理の場合は、ふだんにない脳作用が起こるとみえる。しかし、時間があまりに残り少なくなっていた。この学説は彼とともに陽の目を見ないで永遠に埋没するわけだった。

遺書を残す手段があれば、まだ死と対決できたかもしれない。死後、自分の意志を他人に通じておくことで心が休まるからである。
宗教家は、死に対する哲学をつづることができる。芸術家は死の寸前に、人間がどのような思考方法をめぐらすかを書きのこせる。小説家は文章をかき、詩人はうまい詩が作れる。画家もまた、この死の街の一瞬をスケッチにして、後世の絶賛が期待できる。
つまり、読まれる手段が残されていたら大なり小なり、彼らは死後の自己顕示が可能なのである。そのために、遺書は当人を崇高化させるのである。

欅坂46「不協和音」発売記念個別握手会@幕張メッセ

全国握手会は何度か参加してきたが個別握手会は初参加。第三部(14:00受付開始14:30握手会開始)なので割とのんびり。とはいえ二部終了後に石森虹花生誕祭があるというので生誕祭というもの一度見てみようかと早めに行ければなと。思ってはいたが、なんだかんだゆっくりになってしまい、極めつけは会場のホールを事前に調べておかなかったら珍しく9ホールで、しばらく1〜8ホールの中うろうろする羽目になり結果生誕祭には間に合わなかった(ホール着いたら丁度終わって解散のアナウンスしてるとこだった)。もうちょっと計画的に、余裕もって行動しなければと思った。
前の部から参加していたかげきちさんとお会いして生写真トレードしていただく(不協和音菅井ヨリinサイマジョ志田チュウout)。ありがたや…。生写真とかって自引きしてこそと思ってたけどこういうやりとりも楽しいもんだなあと思うようになってきた。
三部開始前には握手待機列が出来ていてひるみ、しばらく眺めてたんだけどまあ待ってても仕方ないかと開始後に並び、ほどなく到達。例によって絵を見せてみたものの、特に面白いリアクションが得られる題材でもなく、「お上手ですね」と言われるのみで(もちろんその反応も喜ばしいものではあるんだけど)、なんだか振り出しに戻った感じがあった。握手会のたびにコミュニケーションとういうものについて考えてしまうんだけど、自分の絵を見せることに固執しすぎて相手の反応について想像力が足りてない気がした。双方向であるべきなんだし、どうせ見せるならイイ反応もらえるような絵を描きたい(描いた中から選びたい)と思った。
その後は生誕カードや生写真トレードを軽く眺めて退出。しかし三部終了後に影山優香生誕祭あり菅井さんなんかも出てきたと後から知り、残って見てけばよかったかと悔いる。
帰りは西千葉に寄り鈴木書房でマルセル・プルースト失われた時を求めて』、ジョージ・マクドナルド『リリス』、ボードレール『人工楽園』、トーマス・マン『マリオと魔術師』、コクトー『大胯びらき』(5冊200円)。