カポーティ短編集

『銀の酒瓶』

「それはきみが想像しているような理由からじゃない。つまり、言い換えれば、欲のためじゃない。欲ではないんだ。だれにとっても魅力なのは謎だ。いいかい、あの銀貨や白銅貨を見て、何と考える?うわあ、ずいぶんあるな、かい?いや、いや。だれでも考えるのは、うわあ、いったいどれくらいあるんだろう、だで、こいつは奥深い疑問だ。人それぞれに違った意味があるからね」