志村貴子『放浪息子』9巻【ぼくたちの、いばしょ】

ずくっと1冊丸々ヘビーなお話でしたな。毎月ビームで読んでるとはいえ、通しで読んだ方が伝わりやすいね。つーか、志村作品て特に敷居の住人なんかの時点ではストーリーてよりも一シーン毎の絵なりセリフ回しなりって部分の魅力が大きかったんだけど（敷居のストーリーも好きだけど）、放浪息子も青い花も話で読まされる力が増大してるな。
それと連載分からトーン足しとかたくさんあるのは純粋に絵的な修正の意味が強いんだろうけど、瀬谷くんと一緒にユキさんとこ行ったシュウ君「ぼくだけ保健室につれてかれて」ってコマで涙あったの消されてるのは意味深長だなー。次のページは一面黒ベタ白ヌキ文字のみだし、志村漫画かつてなく重いシーンよね。
そういえば志村先生キャラクターメイキング素晴らしいんだけど、とりわけ二鳥パパやしーちゃんといった大人男性をこんな魅力的に描けるってのは驚嘆に値する。加えて瀬谷君もなー！女装してもしなくてもフェロモン強すぎる。まほねーさんとの初体験外伝まだー？（冗談です）。
単行本のお楽しみ、表紙や描き下ろしページもいつもながら充実。旅館の朝食みたいな絵とかいいなあー。近況で実家に帰る帰らないとか大人なのに！（笑）。イシデ電さん再びの『放浪貴子』も面白い。「ハタ迷惑なおばさん」て！素敵なお二人だなあ。
それから引っ張り回され続ける単行本特典、今回は特製ブックカバーということで、志村さんの手元にも早々に届いて紹介してたくらいだし広めに配布されるのかなと思ってたんだけど、実際どーだったんだろう。ウチ近辺だとアニメイトで店員に訊いたら「それドコ情報ですか？」とかって訝しがられた（！）りした末に三省堂で見付けたんで無事確保。他でも見かけた時の為に敷居は先送り。
そーそー夏コミに向けて、企業ブースで青い花アニメ関連のグッズ何か出たりすんのかなーと思ってたら、虎の穴から志村貴子Tシャツ発売とは（●）想像してなかったー。既存作品のイラストじゃなくて（それだとまた権利の関係とか出ちゃうか）オリジナル描き下ろしなのね。ちょっと欲しい。企業ブースって殆ど出向かないんだけど混雑きつそーだなー。虎自体の列を見てから考えようか。西の上って今コスプレ広場とは別にされてるんだっけかね？コスプレさんもあーちゃんふみちゃんとかいないか探しに行きたいんだがなー。
話は変わるが三省堂千葉店では現在ヤマシタトモコ原画展開催中で丁度25日にはサイン会もあったみたい。地元だったりするんだろうか。ヤマシタトモコってちゃんと読んだことなくて、なんとなくBLイメージ強かったんだけど、原画見たら寧ろ萩尾望都とか吉田秋生ラインぽい感じ？原画展他にもちょっと前まで鈴木理華とか八月薫やってたんだけど今は中山星香やってた。こちらもサイン会あるみたい。力入ってんなー。中山星香も不勉強で失礼ながら古いイメージあったんだけど、見たらカケアミにくらくらきてしまった。カケアミって見るのもやる（描く）のも脳内麻薬出まくるよなー。
関係ないけど三省堂と同じフロア横にコピーセンターみたいのあるんだよな。中綴じ製本サービスとか書いてあったけど同人に使えたりするんだろーか。まー俺はウチでテレビ見ながらてれてれ作る位のペースで充分なんだけど。
さーてシュウくん安那ちゃん描くぞーっと。

放浪息子 9 (BEAM COMIX)